自分で獲った獣のお肉をどう調理して食べているのか、
「日々狩りレシピ」と題してご紹介していきます。
今回は第一弾。
鹿の背ロースを使った「鹿肉のロースト」。
一番ポピュラーな調理法で、なおかつ誰でも美味しく作ることができます。
では早速。
下準備
今回は10月末に忍び猟で仕留めた雌鹿の背ロースを使いました。
若い雌鹿でしたので、柔らかくて、お肉の味も適度にあってローストにはばっちりの肉質です。
〇材料(約4人分)
・鹿肉ロース …500g
・すりおろしにんにく…適量
・ハーブソルト …適量(なければ塩コショウでOK)
・オリーブオイル …大さじ3程度
まずは鹿肉を常温で30分ほど置きます。
その後、鹿肉全体にすりおろしにんにくとハーブソルトを満遍なくすり込みます。
フライパンでオリーブオイルを熱します。
フライパンは家庭用のものであれば何でも大丈夫ですが、
美味しさを求めるのであれば、断然鉄フライパンをおすすめします。
私は肉料理のときは鉄フライパンしか使いません。
加熱ムラがほとんどないことと、熱伝導率が良いので、香ばしい焼き目をしっかりつけられるからです。
オリーブオイルを熱したフライパンに鹿肉を入れ、
各面を2分ずつ焼き付けます。
全体に焼き目が付いたら、フライパンから取り出し、
ジップロックに入れてそこにオリーブオイルも大さじ3程度入れておきます。
このあと低温加熱調理をしていくのですが、
オリーブオイルを入れておくことでお肉の周囲に油膜をつくって肉汁が逃げにくくなります。
低温加熱
ここから低温加熱で調理していきます。
ここで登場するのが、低温加熱調理器の「ANOVA」。
ANOVAの使い方や優等生ぶりは過去記事でご紹介していますので、
見てみてください。
→「ジビエ肉を調理するなら低温調理器がおすすめ」
※低温加熱調理器がない場合は、鍋いっぱいに水を入れて加熱し、70~75度の温度帯をキープしながら30分ほど湯せん加熱すればOKです。65度前後の温度で1時間以上加熱が衛星的な安全性を守りつつ最も美味しくできるのですが、それを自力でやるのはかなり根気がいる作業です。
ANOVAをセットして、65度の1時間でセット。
設定温度に達したら、
ジップロックごとお湯にドボンと入れて、あとは時間が経つまで待つだけです。
完成
出来上がりがこちら。
今回は、背ロースの「肩ロース」という部位と、「サーロイン(腰あたり)」という部位を使いました。
調理方法、加熱時間は全く一緒ですが、出来上がりのお肉の色にも違いが出ます。
食感としては、サーロインの方が気持ち繊維がほぐれる感じがあって、柔らかめでした。
付け合わせのソースは、
サワークリームオニオンソースとマイユのハニーマスタードで。
友人から教えてもらったのですが、どちらも鹿肉ローストに非常によく合います。
サワークリームオニオンソースは、
無糖のギリシャヨーグルト(oikosかパルテノが良いです)にクノールのオニオンスープの粉末を加えて混ぜただけでできちゃいます。お肉料理なら何でも合いそう。
マイユのハニーマスタードはスーパーで購入可能です。
ローストは加熱するときの温度が肝です。
そこさえクリアできれば、赤身肉であればどれでも美味しく調理できるので、
試してみてください。